”お正月には凧あげて、独楽を回して遊びましょう!早く来い、来い 御正月〜。”童謡の一節にあります。独楽は日本ではお正月の遊びとして使われてきた伝統的な玩具です。俳句では冬、1月を表す季語です。
伝統的な遊びのひとつである独楽は、その形、配色の美しさ、遊びの面白さで私たちを魅了してやみません。独楽は単なる遊びに使われる民芸品であるばかりでなく奥深いものです。日本人は独楽で遊ぶだけでなく、伝統芸にまでたかめました。老若男女が楽しめるものとして根付いています。回る姿から「お金が回る」、「頭が回る」、「仕事がうまく回る」などの意味が込められています。
歴史的には、日本に独楽が登場するのは奈良時代です。大陸から朝鮮半島を経て、伝わったとも、国内で自然発生的に生まれたとも言われています。王朝貴族の時代は、回る独楽は神が宿るとされ、宮廷の儀式では、「独楽びょう師」と呼ばれる占い師が独楽を回して吉凶を占ったと伝えられています。 江戸時代に広まった独楽は伝統的な五色の配色を使っており、それぞれに意味があります。赤は健康、黒は力、黄色は富、緑は豊作、そして紫は高貴なものを表しています。
実際、独楽は種類も多く、色、形、大きさは地方によっていろいろあります。それぞれ特徴があります。中でも縁起独楽は日本各地にあります。福岡県八女市の[飾り独楽」は「新築祝い」や「結婚祝い」など、御祝いに贈られます。関西地方は家を建てるとき梁に独楽を埋めて家族の繁栄を願うものもあります。 このように日本の独楽は縁起の良いものとして珍重されてきました。
*下記は独楽愛好者へのお勧めの博物館です。
日本独楽博物館:Japan Spinning Top Museum
*参照文献
トラッドジャパン
ウイキピデイア (Wikipedia)
広辞苑
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